技術コラム
赤外分光の方式
赤外センシングを行うための分光法として、大まかに3つの方法を説明します。用途や要求される分解能、装置サイズに応じて、これらの分光方式が使い分けられています。
フィルターによる分光
特定の波長のみを透過するフィルターを用いて分光する方式です。構造が簡単で小型化しやすく、産業用途や組み込み用途に適しています。
回折格子による分光
回折格子を用いて光を波長ごとに空間的に分離する方式です。分離された光をスリットを通して波長ごとに順次測定するモノクロメータや、アレイセンサーを使用し複数波長を同時に取得する方法が一般的です。この分光方式を採用した赤外分光器は、分散型赤外分光光度計(Dispersive Infrared Spectrometer)と呼ばれることが多いです。
干渉計による分光
参照光と検出光を干渉させて得られる干渉信号(インターフェログラム)を、フーリエ変換することで分光情報を取得する方式です。ミラーを掃引して信号を取得する必要がありますが、光を効率よく利用できるため高い波数精度とS/N比に優れることが特長です。この分光方式を採用した赤外分光器は、フーリエ変換赤外分光光度計(Fourier Transform Infrared Spectrometer: FTIR)という名前で呼ばれることが多いです。

