テラヘルツのまめ知識

3次元データの表示方法

 テラヘルツパルス波エコー法を利用すると、測定物内部の構造情報に関する3次元データを得ることが出来ます。この3次元データから内部構造を確認するためには、2次元データに再構築し表示させる必要があります。3次元データの表示方法として、弊社では主にテラヘルツ波形・断層画像・平面画像の3つ方法を使用しています。
 例として、表1に四角の貫通穴が空いたブロックの3次元データと、各方法で表示した時のイメージを示します。XY面がテラヘルツ波のスキャン面、t軸が反射パルス波列の到達時間です。この到達時間は、測定システムの光学遅延量を変化させて計測されるため、光学遅延時間(Optical Delay Time)とも呼ばれます。

表1: 3次元データの表示方法と各表示方法の説明.

  表示イメージ 抽出データ 説明
テラヘルツ波形 テラヘルツ波形 表示イメージズ テラヘルツ波形 抽出データ図  XY面上の1点のテラヘルツ波形を抽出し、グラフ表示する方法です。光学遅延時間に対し、受信機からの出力電圧値変化をプロットして波形表示します。テラヘルツパルス波列の変化の程度、画像化するには小さすぎる変化、反射パルス波が計測された深さなどの詳細を観察することができます。
断層画像 断層画像 表示イメージズ 断層画像 抽出データ図  Xt面(またはYt面)方向に面(2次元)データを抽出し、断層画像を構築する方法です。画像の輝度値には、テラヘルツ波形の縦軸である電圧値が割り当てられます。測定物内部の物体が存在する深さと、その大きさを画像上で直感的に把握することができます。
平面画像 平面画像 表示イメージ図 平面画像 抽出データ図  内部構造の変化をXY面に投影し、平面上の透視画像を構築する方法です。画像の輝度値には、目的となる内部構造の変化を示す指標をテラヘルツ波形から抽出して割り当てます。例えば、テラヘルツ波形のピーク値や、積分値などがあります。測定物内部にある物体の位置や分布を、平面上で容易に把握することができます。

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