テラヘルツのまめ知識

テラヘルツ波の検出素子

 検出器(detector)は、基本的に電磁波(光)のエネルギーを何らかの物理化学的な現象をとおして電気信号に変換する役目をします。テラヘルツ周波数領域の電磁波を検出する検出器は、熱型検出器と量子型検出器に分類することができます。熱型検出器は、電磁波の吸収による素子の温度変化を電気抵抗値の変化などにして検出します。熱型検出器は広い波長域に感度を持ち、感度の波長依存性は小さく、応答速度は遅くミリ秒程度です。一方、量子型検出器は、電磁波の吸収によって発生した電荷を電気信号として検出します。応答速度は速いものでナノ秒以下に達します。
 検出器の動作を特徴づける量として、雑音等価パワー(NEP)、応答速度、動作温度などがあります。NEPは、検出器の熱雑音と同じ出力を与える入射光エネルギー、という単位で測定され、値が小さいほど検出能力が高いです。

  実際に、NEPがどのように用いられるかを説明します。図1に弊社が取り扱うショットキーバリアダイオード検出器のNEPと感度(Responsivity)の特性を示します。このようにNEPは検出器のカタログや技術資料などで、検出器の特性を示すためによく使用されます。図1の特性をもつ検出器は、低い周波数帯でNEPが小さく感度が高い検出器であることが分かります。

図1: ショットキーバリアダイオード検出器(Type1)のNEPと感度の特性.

図1: ショットキーバリアダイオード検出器(Type1)のNEPと感度の特性.

 

 

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